当社の仕事始めにあたる1月6日に、本社・営業所等をオンライン会議で繋ぎ、
社長年頭挨拶を実施致しましたので、以下の通りご紹介致します。
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2025年1月6日
社長年頭挨拶
代表取締役社長 内村 雅紀
はじめに
皆さん、新年明けましておめでとうございます。
日本の年末年始休暇は9連休でしたので、皆さんそれぞれが休暇を楽しんで今日元気に出社されていることと思います。しっかり働くためには、しっかり休むことも重要ですので、今日からまた一緒に頑張りましょう。一方で、建機事業部では小松営業所で新倉庫への引越しや新WMSの導入があり、年末休暇中に作業が行われました。これに対応いただいた方々には、本当に感謝いたします。本日は初稼働の日ですので、取引先に迷惑をかけないよう、立ち上がりをしっかり見届けてください。UCM海外現法で働く皆さん、1月2日が初出勤の皆さんには遅ればせながら新年の挨拶を申し上げます。海外現法はUCMグループの連結売上を支える重要な拠点です。今年もUCMグループ一丸となって、そして安全・健康には最大限の注意を払い、充実した一年を送りましょう。UCMグループ全社員が安全で健康であり続けることが、私の一番の願いです。
本日の年頭挨拶では、2025年の見通し、経営方針、皆さんにお願いしたいことについてお話しします。
1.2025年の見通し
2024年を振り返ると、日本国内では元旦の能登半島地震や2日のJAL・海上保安庁の飛行機接触事故、夏の猛暑、9月の能登の大雨、10月の新政権誕生などがありました。経済面では、マイナス金利の解除や円安、物価上昇、賃上げ、日経平均株価の最高値更新、インバウンド需要の拡大といった出来事がありました。世界の情勢を見ると、ロシア・ウクライナ戦争の継続や中東情勢の不安が続くなど、地政学リスクは依然高い状態です。政治的には昨年は選挙イヤーだったため、多くの国で政権交代が起こり、与党が少数派となる国も増えました。日本、英国、フランス、韓国、ベルギー、ポルトガルなどがその例です。一方、強いリーダーを持つ中国・ロシアやアメリカのトランプ元大統領が再選されたことに見られるように、強いリーダーは権力をさらに強化しているように見えます。世界経済は勢いがあるとは言えませんが、インフレは沈静化し、底堅い成長を続けたと思います。
2025年の見通しですが、1月20日に発足するアメリカのトランプ新政権の行動にかかっています。追加関税やウクライナ支援からの撤退などが、世界経済に影響を与えると考えます。アメリカ国内では、減税を中心とした税制やパリ協定からの離脱、行政改革の行方がアメリカ国内景気に影響を与えるでしょう。アメリカの景気動向は、世界経済や当社のビジネス環境にも大きな影響を及ぼしますので、皆さんも注視していてください。他の地域においては、欧州での環境やサステナビリティに関する規制強化、中国の国内景気動向などが世界に影響を与えますので、皆さんも関心を持っていただきたいと思います。
2025年も様々な不安材料がありますが、変化やサプライズが起こらない年はありません。企業にとって重要なのは、普段から変化やサプライズに備え、適切に対応できる力を身につけることです。BCP(事業継続計画)への対応や、私はこれまでダーウィンの言葉を引用しながら繰り返しお話ししてきましたが、企業が生き残るためには変化への適応力が不可欠です。さらに、変化に迅速に対応するためには、スピードも重要です。そのために、日頃から業務効率化や仕事の棚卸を行い、スリムな企業体質を維持しておく必要があります。このような意識を持って、2025年を過ごして欲しいと思います。
2. 経営方針
まず、業績の状況についてお伝えします。2023年8月期をピークに、当社の業績はダウントレンドに入っています。一方で、インフレ圧力は依然として強く、人件費や物流費などの経費は高騰する一方です。このため、適切な値上げや採算改善といった企業努力を推進し、利益確保の意識を持つ必要があります。また、新規取引の開始も将来的には業績改善に寄与しますので、当社の付加価値を意識しながら新規取引の獲得にも注力してください。今期の決算まで残り8カ月ですので、数値面もしっかり意識して取り組んでいきましょう。
次に、今期は中期経営計画2025の最終年度です。中期計画で掲げている内容を再確認し、残りの期間で達成できるよう、しっかり取り組んでほしいと思います。これは全社員共通の取り組みです。また、次の中期経営計画2028の作成も進行中です。旧経営連絡会のメンバーを中心に既に作成を開始していますが、今後は関係者を拡大し、本格的に作業を進めますので、関係者の皆さんのご協力をお願いします。中期計画は3年単位の具体的な目標や行動を定めたものでありますが、当社の企業理念や将来のあるべき姿など中長期視点も持ちながら、必要に応じて見直しや議論を交えながら作成に取り組んでください。
3つ目に組織改編について述べます。既にお知らせしている通り、今月から新組織に移行します。新組織は、これまでのピラミッド型からマトリクス型に変わり、タテの管理とヨコの管理を実施することで、UCMグループの連結経営力を向上させることが主な目的です。前回の組織改編は2013年でしたので、今回は12年ぶりとなります。今回のマトリクス組織も、今後10年程度の当社の成長の方向性を示しています。
縦組織においては、新しくライン長になった方は、本日中に所属員の皆さんを集めて、就任の抱負や今後の課題を共有し、部内のコミュニケーション向上を図ってください。また、昨年から続投となるライン長や海外現法の主管者の皆さんも、部内や社内ミーティングを開催してください。
ヨコ組織では、新たに取締役や執行役員が加わっています。役員メンバーはUCMグループの連結経営の中核での業務を担っていただくことになりますので、タテのライン長をサポートしつつ、中長期の経営課題にも積極的に取り組んでいただきたいと思います。なお、ライン長は兼務が多いですが、これはマトリクス組織が数年後、10年先を見据えているためです。今後、徐々に兼務を解き、後進が新たにライン長になれるように人材育成を進めていきます。
そして今回の新組織のもう一つの目玉は、若手・中堅社員で構成される「未来戦略会議」です。有難いことに多くの方から立候補の申し出があり、その中から選ばれたメンバーには私も大変期待しています。当社の将来について真剣に議論し、経営層への提言を積極的に行ってください。
今年の経営方針を総括すると、業績へのこだわり、中期経営計画2025の仕上げ、新中期計画2028の作成、そしてマトリクス組織の定着化です。
3. 皆さんにお願いしたい事
経営方針で述べた内容を、皆さんもしっかりと理解し、それぞれの持ち場でスピード感を意識して最大限の力を発揮していただくよう、改めてお願いします。部門長・管理職の皆さんには、本日お伝えした経営方針を部内に展開し、具体的な実行をお願い致します。また、定期面談も確実に実施してください。人財の育成なくして、会社の成長はありません。
もう一つ大切なのは、社員一人ひとりのレベルアップです。当社が顧客に対して付加価値を提供し続けるためには、社員の皆さんがそれぞれのスキルを向上させることが必要です。会社としては教育サポートを充実させていきますが、皆さん自身も具体的な目標と共にスキルアップへの意識を高め、積極的に様々な教育プログラムに参加してください。また、上司との定期面談を活用し、自身の成長度合いを確認しながらさらなる向上を目指してほしいと思います。UCM海外現法での実務研修は、今年も引き続き実施します。若手社員の皆さんは、この機会を活かし、海外での活躍を通じてさらなる成長を遂げていただきたいと願っています。
2025年も私自身、元気よく会社の経営に取り組んでまいりますので、皆さんも安全・健康を最優先に、コンプライアンスと品質に留意しながら、皆で力を合わせて頑張っていきましょう。最後に、全世界のUCMグループ社員の皆さんとそのご家族のご健康とご活躍を心よりお祈りして私の新年の挨拶をさせて頂きます。